植物愛が溢れる!都内で暮らすアーティストが綴る、植物と光に染まる屋根裏の日々。 DATE : 2026.05.27
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植物愛が溢れる!都内で暮らすアーティストが綴る、植物と光に染まる屋根裏の日々。

まるで屋根裏部屋のような、斜めの天井が包み込む都内の一軒家の最上階。大きな窓から降り注ぐ光を受け、生き生きと葉を伸ばす植物たちに囲まれながらお話を伺いました。

名前:YORI NAMIOKAさん
職業:アーティスト
Instagram:https://www.instagram.com/yori_nmok/

 

植物好きは亡き祖母からの影響

ー 植物との暮らしは、何がきっかけで始まったのですか。

YORIさん:本当に遡ると、おばあちゃんがすごい植物好きだったんです。家中にたくさん植物があったんですけれど、彼女が亡くなってから、だんだんと家から植物がいなくなっちゃって。それなら「1つ買ってみようかな」と、ふと思って迎えたのが、全ての始まりでした。

ー 植物好きはおばあちゃん譲りだったんですね。アーティスト活動で作られている作品からも植物好きが伝わります。

YORIさん:伝統技法である綴織を中⼼に作品を制作しています。⾊とりどりの草花が植えられたポットや、タペストリーなどを織っています。

モデルになった鉢と一緒に。花は好きなところに刺すことができる。

YORIさん:作品とは別に、実は育てている植物たちをTシャツにしているんです。今もベランダにいるトックリランの「ノリピー」の成長記録を、2年おきにTシャツにしてるんです。初代はまだ赤ちゃんみたいに小さい頃。第2弾の2025年版です。

ライトグレーが2023年、ネイビーが2025年のノリピー。大きくなったのがわかる。

ガジュマルの「キムニム」、ランや姫紅小松の「ベニコマちゃん」、関係ないけれどニンニクもあります。友達に貸したら気に入られて帰ってこなくなったりして、あちこちで私の植物Tシャツが歩き回っています(笑)。

姫紅小松はベランダで管理

姫紅小松もTシャツに

ー どれも可愛いあだ名ですね。ちなみに「ノリピー」の名前の由来は……?

YORIさん:トックリランの別名が「ノリナ」っていうんですけど、そこからとって「ノリピー」です(笑)。最初は手のひらに乗るくらいの可愛いサイズだったんです。でも5年経った今、大きく育って、葉っぱが横に広がり幅をとることと、葉が鋭利で足に当たると痛いこともあり今はベランダで育てています。

大きく育っているトックリランのノリピー

ー ラン、多肉植物、観葉植物といろんな植物がありますね。普段はどういったところで植物を購入していますか。

YORIさん:いろいろですね。イベントも行きますし、専門店も行きます。植物自体はその時の出会いを大切にしています。旅先でも必ず一つは買って帰ると決めていますね。旅の思い出が植物と一緒に残るのっていいなと思って。

広島へ行った時に購入したサンスベリア・イザナギ

YORIさん:厚木にある「国際園芸」さんは大好きです。あそこの店主のおじさまが本当に素敵で……。イベントでもよくお会いするんですけど、ずっとおしゃべりしちゃいます(笑)。おじさまに「どれが元気ですか?」って相談しながら選ぶのが恒例。

あとは国立の「中藤洋蘭園」さん。プロの方から直接お話を聞いて、納得して迎えています。

YORIさん:選ぶ植物ですが、名前で選ぶ他にお店の片隅などにある「見切り品」が好きなんです(笑)。

「宇宙の木(ゴーレム)」は名前で選びました。火星人と並べて「ギャラクシーブラザーズ」って呼んでいたんですけど、太陽が好きなゴーレムだけ今は外で育てています。
「火星人」は3年前、沖縄の研修旅行で行ったデパートの棚の上で、蜘蛛の巣にかかっていたところを救出しました。

沖縄のデパートで蜘蛛の巣がかかっていた火星人。すくすく育っている。

迎えた当初のギャラクシーブラザーズの様子

YORIさん:胡蝶蘭で満開を過ぎた株が値下げして売られていたりするんですよ。それを連れて帰ってきて、また来年咲かせる。他にもちょっと弱っていて値下げされている植物を自分の手で復活させる。それが私にとっての『レスキュー』であり、喜びなんです。

レスキューした胡蝶蘭

ー 値下げコーナー、結構好きな方います。私も見ちゃいますし、レスキューして元気になると本当うれしいですね。ここに並ぶ植物は、鉢も魅力的です。鉢はどういったお店で選んでいますか。

YORIさん:鉢は目白のルスルスさんの月1回のオープンアトリエの日を狙って行ったり、渋谷のgarageさんを覗いたり。透明な鉢はAmazonで買いました。

気づき、学びをシンプルに更新し続ける植物との日々

ー 植物ごとに水やりの頻度や置き場所は異なりそれなりに手がかかると思いますが、普段の管理はどうされていますか。

YORIさん:朝起きたら、まずはランたちのお世話から始まります。実は下の階で盆栽も育てていて、盆栽たちにも水やりがあります。それ以外の植物は10日から1週間に一度くらい。昔、水をあげすぎて枯らしちゃったことがあるので、今はカレンダーに『水やり日』を書いて管理しています。外に出している植物もあるので雨が降ったら「雨」とメモして、そこから数日あけてから水やりをしています。

メモしていないと忘れちゃうんですよね。

ー そこは感覚ではなく記録を大事にされているんですね。外で管理している植物を家に入れるタイミングはどう判断していますか。

無葉蘭とも言われるキロスキスタ

YORIさん:冬はもちろん家の中ですけど、夏も要注意なんです。うちはすごく日当たりがいいので、30度を超えるような真夏日だと、植物が熱で傷んでしまうんです。植物を育てはじめて5年間の間に、日光でだいぶお釈迦にしてしまった経験があって……。だから、4〜6月くらいまでは外で管理し、本格的に暑くなる7〜8月は家の中へ移動します。

暑さが落ち着いてきたらまた外に出して、寒くなったら室内に取り込む。このサイクルが今のところいい感じです。

ランは室内で管理。東京ドームのラン展などで購入

ー お気に入りやおすすめの園芸グッズはありますか。どんな時に使うことが多いですか。

ピンセットはDOOAのツイアーズを愛用

YORIさん:ピンセットが一番の愛用品です。アクアリウムをやりたくて買ったものなんですが先端がギザギザになっていて、ランの複雑な根っこを引き出したり、虫がついていたら摘んだりするのに使いやすいです。

あとはおすすめとかお気に入りとはちょっと違いますが、最近農薬を使うことがあって、素手で使ったら手が荒れたので手袋は必須です。薬品を使う時は手袋をお忘れなく!マスクもしたほうがいいと思いました。

ー 鉢のひとつひとつに添えられたラベルはすべて手作りですか。

YORIさん:はい、すべて手作りです。一応、品種ごとに絵を描きたかったのですが、さすがに追いつかなくなりまして(笑)、今はざっくりと3種類の絵柄を用意しています。品種名だけではなく、うちでの「あだ名」も必ず入れるようにしていますね。
例えばガジュマルの「キムニム」とか。あと、一番大切にしているのが植物を迎えた日付です。いつから一緒にいるのかがひと目で分かるようにしています。

ー なんだろうと思っていたこれはあだ名だったんですね。植え替えた日ではなく、迎えた日というのは何か意図があってですか。

YORIさん:本当は植え替えた日なんかも記録したかったんですけど、数が多くなりそうで情報が膨大になっちゃうなと思って。植物によっては歴史が深くなりすぎて収拾がつかなくなりそうなので、そこはあえて書かないことにしました。シンプルに、出会った日を大切にしています。

インテリアは必要なものだけ。押し入れを活かしたディスプレイ

ー 家具などは必要最低限という感じですね。それもあって植物や個性的なカーテンに目がいきます。カーテンはYORIさんが作ったのですか。

チェアはハーマンミラーのセイルチェア

YORIさん:カーテンは母が作りました。チェアは普段デスクワークが多いのでハーマンミラーのものを選びました。

植物を並べている棚は無印良品のものです。友人が無印良品で働いていて「こういうのがあるよ」と教えてくれて。シルバーでツヤツヤではなくマットな質感なところが部屋に馴染みやすいなと思って選びました。
あとはアニメが好きなのでちょこちょこそういったグッズがある感じです。

無印良品のガーデンシェルフ

ー 壁側の奥にも素敵な空間がありますね。ここはまた少し雰囲気が違って、守られているような感じがします。

YORIさん:ここは元は押し入れで、そこを改造しました。
ここはですね、うちのちょうど鬼門にあたる場所なんです。「鬼門には尖った葉っぱの植物を置くといい」って聞いたので、シュッと尖った葉のドラセナを置いています。これ、すごくいいなと思って迎えたんですけど、実はドラセナのこと、最初はあまりよく分かってなくて。「なんかこれ、根上り(根っこが露出した仕立て)なのかな? かっこいいな」くらいの感じで迎えました。

窓はあるとはいえ奥まった場所で日当たりが気になって可哀想だなと思って 。植物用のLEDライトを使って光を補っています。

Tシャツはアートイベントや、オンラインで販売。色、植物の種類もいろいろある。

ー 最後にこれから新しく挑戦したいことをお聞かせください。

YORIさん:次は、ブルーベリーを育てたいなと。それこそ今まではきゅうりやトマトなどの家庭菜園もやってたんですけど、ワンシーズンで終わっちゃうのが寂しくて。私は長く育てられる、ずっとの植物が好きで、果樹ならば何年もずっと一緒に成長していけると気づいたんです。なのでベランダでブルーベリーが育つのか、また研究が始まると思います。


AFTER INTERVIEW編集後記

植物を一鉢の「インテリア」としてではなく、ニックネームをつけ、成長を絵にし、時には失敗して薬剤にも詳しくなる。「育てる」をとことん楽しんでいることが伝わりました。YORIさんが語る植物たちは、どれも人間味(植物味?)溢れる魅力に満ちていました。取材中も「今、母がブルーベリーの苗木をゲットしに出かけています」とYORIさん。取材直後にも早速新しい挑戦が始まっていました。ブルーベリーもTシャツになるのか、今から楽しみです。


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